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幸せなLED照明を目指し、あかりの頂上へ

アジアにおけるLED照明市場を巡る熾烈な競争

アジアへシフトするLED需要

 LED照明のイノベーション競争を繰り広げてきた照明器具の大手メーカーは今、LED市場の新規参入企業との熾烈な競争に晒されている。

 LED革命は世界の照明器具メーカーのみならず、照明業界全般の市場力学に影響を及ぼした。アジア太平洋地域のLED市場においては、規制枠組みの変化や新たな企業の参入を受けて、さらに大きな影響をもたらした。

 この5年間で、LED需要の拠点は欧米の先進国からアジアの発展途上国へとシフトしている。これは、将来成長が見込める収益性の高い市場として、 低迷する欧米市場に取って代わり、急成長中のアジア太平洋地域の市場にとって、LEDがもはや目新しいものではないことからも明らかである。

 エネルギーの効率化を目指すアジア太平洋地域の規制枠組みは、LED照明の普及を目的に改正を予定しており、同地域でLED革命を起こすための法的土台は整ったと言える。

3大メーカーがアジアで激突

 世界的に見ると、一般照明製品の収益の大半を占めてきたのは「ビッグスリー企業」すなわちオスラム、フィリップス及びゼネラル・エレクトリック (GE)である。しかし、需要の変化に伴い、これらの世界的メーカーは事業の重点をシフトした。これはビジネスを継続する上で当然の動きである。

 その結果、彼らは知らず知らずのうちにアジア太平洋地域市場での熾烈な競争を繰り広げることになった。アジア太平洋地域市場における参加企業は比 較的小規模であり、現地または国際舞台での地位を確立しているケースが多い。これらの企業はLED照明市場で相応のシェアを獲得しているが、その成功は計 画的な先回り戦略と十分な対策、そして地理的優位性に起因するものである。

 また、新規や小規模の市場参加企業の多くが、日本・韓国・台湾の企業である。これらのアジアに拠点を置く企業には、研究開発から製造段階に至るま での費用効率が高いという利点がある。その他、クリーなどのLEDメーカーは、コスト力を強化すべく、香港と中国に施設を建設した。かさんだ製造原価を相 殺するためには、アジアに工場を設置することが重要な意味を持つ。

バリューチェーンの統合

 世界の大手照明器具メーカーの事業案には、LEDの製品ポートフォリオが幅広く盛り込まれている。これらの企業は、従来半導体チップ市場を舞台とする地元企業との厳しい競争に否応なく直面することになった。

 新興のLEDメーカーであるこれらの企業は半導体素子や材料を保有しており、LEDの製造に携わってきたことから、LED照明市場に難なく参入す ることができた。日亜化学工業、サムスン電子やソウル半導体などは、もとより半導体企業であり、これらの企業が市場のバリューチェーンを統合したことで、 アジア太平洋地域でLED照明の市場競争が生まれることとなった。

 次に、比較的小規模な企業のLED製品ポートフォリオは、より合理化されている。旧来の照明器具メーカーの製品ポートフォリオが非常に多岐に渡っ ているのに比べ、これら小規模企業のLED製品群は範囲が限定されている。これこそが、LED市場において彼らが優位性を持つ上での強みである。その結 果、クリ―をはじめとする幾つかの企業がLED技術の改善を主導し、LED技術のライセンス契約を積極的に締結することとなった。

 比較的大規模な市場参加企業の従来のビジネスモデルは、一般照明製品向けに幾分偏ったものであった。LED照明のビジネスモデルとしては、製品 ポートフォリオや地理的焦点の変化を反映する必要がある。一般照明からLEDへとバリューチェーンをシフトするにあたり、一般照明市場に参加していた企業 が費やした時間とリソースは莫大なものであった。

 一方、新興企業や小規模な企業は、最初に市場参入したことで先発者利益を得た。ビッグスリーのうちの一企業は、この方面において莫大な投資をすることに積極的でなく、親会社から独立する道を選んだ。

中国メーカーの参入で低価格競争が加速

 安価なLED製品を販売する企業の新規参入により、市場が激しく変動した。2013年初頭以降、LEDの国際平均価格は下落の一途を辿っていると 推定される。40W型LEDの平均価格は約8%下落し、単価は約18米ドルとなった。また、60W型LED電球の価格は単価が約25米ドルまで引き下がっ た。

 これは、LED市場に新規参入したアジア太平洋地域の企業が、国際平均をはるかに下回る低価格で製品を販売したためである。エバーライトは、台湾 国内で単価約11.2米ドルの小売価格にて8W型レトロフィットA60のLED電球を発売した。これは国際価格を大幅に下回るものである。国際平均価格は 中国のLEDメーカーの台頭によってさらに引き下がると予測される。

 しかし、LED照明器具の一流メーカーもまた、価格競争の渦に呑みこまれている。この企業はほとんどの競合他社を出し抜く低価格でLEDランプを 発売する予定である。新製品は3種類あり、60W相当の温白色LEDが12.97米ドル、60W相当の昼光色LEDが13.97米ドル、そして40W相当 の温白色LEDが9.97米ドルである。

 新規市場参入企業によるこうした競争価格は、従来の照明器具メーカーのリーダーシップの座を脅かすのみならず、これらの企業が販売するLED製品 の品質や価格に調整を強いるものである。近い将来、国境や分類の区別なく品質基準が向上することで、価格も安定する見込みである。

統合と競争拡大は続く

 今後数年のうちに、比較的高レベルにおける企業活動が一元化され、バリューチェーンの統合が加速するだろう。既に、アジア太平洋地域市場の参加企業間で製造・流通・マーケティングに関するライセンス契約がいくつか締結されている。

 企業は、今後数年間で大幅な低下が見込まれる国際価格の障壁を乗り越える方法を模索中である。LEDのパッケージングとモジュール製造のために、 エピウェハとチップの製造体制は一本化されるだろう。これにより、バリューチェーン全体として見た場合のLED市場参加企業は著しく減少することが予測さ れる。

 LED市場に新規参入する企業の多くは、今後5年間における具体的な事業拡大戦略を持っている。その戦略は、LEDの新製品発売、流通提携、市場 シェアの拡大、LEDのバリューチェーン統合、B2BとB2Cの顧客統合など様々である。例えば日亜化学工業は既存の光源シェアの拡大と、上級顧客向けの LEDソリューション提供を目標に掲げている。一方、韓国の複合企業は韓国国内で既にLED照明器具を販売しており、今後は海外に事業展開する予定であ る。

結論

 エバーライト、オスラム、GEなどの大手メーカーは、長きに渡り照明器具市場を主導してきた。しかし、その市場支配は、今や比較的小規模で名もな い企業の急速な台頭により、いとも簡単に脅かされている。これらの企業は将来的に大企業のマーケットシェアを奪うだけでなく、LED照明器具のメーカーと して、大企業を上回る成功を収める見込みが高い。

 LED新技術の躍進はフィリップス・エレクトロニクス、オスラム、GEの貢献によるところが大きいものの、LED市場の新規参入企業にとっての追 い風になった。小規模企業がLED市場に参画したことで、大企業は将来的に様々な可能性をはらむLED革命戦略をさらに推し進めるか否かという、かつてな いほどの重大な岐路に立たされることになった。

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